いつの間にやら不要に?ライフステージの変化でチェックしたい保険保障と見直し方
あなたの保険、現在の状況に合っていますか?
保険は、万が一の事態に備え、ご自身やご家族の生活を守る大切な仕組みです。しかし、一度加入したらそのまま、という方も多いのではないでしょうか。
私たちの人生は常に変化しています。結婚、出産、お子様の成長、住宅の購入、退職など、様々なライフイベントを経験する中で、必要とされる保障の内容や金額も変わってきます。以前は必要だった保障が、現在の状況においては過剰になっていたり、もしかすると「不要」になっている可能性も考えられます。
不要な保障にそのまま加入し続けていると、本来必要のない保険料を払い続けることになり、家計の負担になってしまいます。ライフステージの変化に合わせて保険を見直すことは、保険料を賢く節約しつつ、今のあなたにとって本当に必要な保障を過不足なく準備するために非常に重要です。
この記事では、ライフステージの変化によって不要になる可能性のある保険保障の例と、それを見つけるためのチェックポイント、そして具体的な見直し方法について解説します。ご自身の保険契約を見直すきっかけとして、ぜひご活用ください。
ライフステージの変化と必要保障の変化
人は、年齢や家族構成、経済状況に応じて、抱えるリスクや備えるべき内容が変化します。
- 独身期: 自身の病気や怪我による収入減への備えが中心。
- 結婚・子育て期: 配偶者や子どもの生活費、教育費、住宅ローンなど、ご自身にもしものことがあった場合の家族の生活保障が重要になります。
- 子の独立・就職期: 子どもが経済的に自立することで、必要な生活保障額が減少する傾向があります。教育費のピークを過ぎ、家計にゆとりが生まれる方もいらっしゃいます。
- 退職期: 収入が年金中心になり、医療費や介護費用への備えがより重要になる一方、死亡保障の必要性は低くなることが多いです。
このように、ライフステージが進むにつれて、備えるべきリスクの種類やその大きさが変わってきます。
この保障、もしかして不要かも?チェックしたい保障の例
ライフステージの変化に伴い、以前は必要だったけれど、現在の状況では見直しの検討が必要になる可能性のある保障には、いくつかの例があります。
1. 死亡保障
死亡保障は、契約者が亡くなった場合に、遺されたご家族の生活費や教育費、住宅ローンなどの負担をまかなうための保障です。
- 子の独立・就職: お子様が経済的に自立した場合、将来の生活費や教育費の負担が大きく減少します。これにより、以前設定した死亡保障額が必要以上に高くなっている可能性があります。
- 住宅ローンの完済: 多くの住宅ローンでは、契約者に万が一のことがあった場合にローンの残高がゼロになる「団体信用生命保険」への加入が条件となっています。住宅ローンを完済すれば、この保障は不要になるため、それに合わせて加入している死亡保険の保障額も見直すことができます。
2. 学資保険
学資保険は、将来の教育資金を準備するための保険です。
- 子どもの大学卒業など、教育資金準備の目的達成: お子様が学校を卒業し、教育資金の準備が不要になった場合、満期を迎えたり、目的を達成した学資保険は役割を終えます。継続する必要があるか、払い済みや解約なども含めて検討できます。
3. 特定の医療保障や特約
病気や怪我への備えである医療保険やがん保険、特定の特約なども、状況によっては見直しの余地が出てくる場合があります。
- 特定の病気やケガに対する一時金: 若い頃に特定の病気やケガへの備えとして加入した特約も、そのリスクが現在の年齢や健康状態、他の備え(貯蓄など)に対して適切か確認が必要です。
- 公的医療保険の充実: 高額療養費制度など、日本の公的医療保険制度は非常に手厚く、一定額以上の医療費負担には上限が設けられています。ご自身の貯蓄や、勤務先の福利厚生なども考慮して、民間の医療保険でどこまで手厚く備える必要があるか、改めて検討してみましょう。
ただし、医療保障については、高齢になるほど医療費が増加する傾向があるため、安易な削減は慎重に検討が必要です。
4. 収入保障保険
収入保障保険は、契約者が死亡または高度障害状態になった場合に、一定期間、毎月給付金が支払われる保障です。
- 子どもの独立、貯蓄の増加: お子様が独立したり、ご夫婦ともに収入があり、十分な貯蓄がある場合など、ご自身の収入が途絶えた場合の影響が以前より小さくなっている可能性があります。
ご紹介した例はあくまで一般的なものです。どのような保障が「不要になる可能性があるか」は、個々のライフステージ、ご家族の状況、資産状況、そして「何のためにその保険に入ったのか」によって異なります。
不要な保障を見つけるためのチェックポイント
ご自身の保険に不要な保障がないか確認するために、以下の点をチェックしてみましょう。
- 現在のライフステージと将来の予定: ご自身の年齢、ご家族の年齢、お子様の独立予定、退職予定、住宅ローンの残高などを整理します。
- 加入している保険の契約内容: 保険証券などを確認し、いつ加入した保険か、どのような保障内容(死亡、医療、がん、収入保障など)が、いつまで(保障期間)、いくら(保障額・給付金額)ついているかを確認します。加入時の「目的」を思い出すことも重要です。
- 現在の家計状況と貯蓄: 月々の収入と支出、現在の貯蓄額を確認します。万が一の場合に、貯蓄でどこまで対応できるかを把握します。
- 公的制度の理解: 健康保険の高額療養費制度や、遺族年金、障害年金など、公的な保障制度について理解を深めます。これらの制度でカバーされる部分を把握することで、民間の保険で準備すべき金額が見えてきます。
これらの情報を整理することで、「現在の状況で本当に必要な保障」が見えてきます。以前加入した時のままの保障内容では、現在の状況に合っていない可能性が高いです。
不要な保障を見直す具体的な方法
不要な保障が見つかった場合、主に以下のような方法で見直しを検討できます。
- 減額: 死亡保険金や医療保険の給付金額など、保障額を減らす方法です。保障額が減る分、保険料負担を軽減できます。
- 払済保険: 積立型の保険の場合、今後の保険料の支払いを止め、その時点の積立金をもとに保障額の少ない保険に変更する方法です。解約返戻金を受け取るより保障は維持できますが、元の契約とは保障内容や期間が変わることがあります。
- 特約の解約: 本体契約は維持し、不要になった特約だけを外す方法です。保険料が安くなります。
- 解約: 保険契約そのものを終了させる方法です。解約返戻金があれば受け取れますが、それまで払い込んだ保険料の総額より少ない場合がほとんどです。また、将来改めて保険に加入しようとした際に、健康状態や年齢によっては加入が難しくなったり、保険料が高くなったりするリスクがあります。
見直しを行う際は、ただ保険料を安くすることだけを考えるのではなく、「現在のあなたに本当に必要な保障は何か」を明確にした上で、慎重に判断することが大切です。
まとめ:定期的な見直しで最適な保険を
保険は一度加入したら終わりではなく、ライフステージの変化に合わせて定期的に見直すことが、常に最適な保障を維持し、無駄な保険料を払わないために非常に重要です。
特に、お子様の独立や住宅ローンの完済など、大きな変化があった際は、それまで必要だった保障が不要になっている可能性があります。ご自身の保険契約書を確認し、現在の状況に合っているか、不要な保障が付いていないか、ぜひチェックしてみてください。
自分一人で判断が難しい場合や、現在の保障内容がよく分からない場合は、保険の専門家や信頼できる情報源に相談してみるのも良い方法です。
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